新しく借りる田んぼ


ここから出発する



 来シーズンより新しく借りる田んぼの稲刈りが終わった。ここはお向かいのじいさんが酒米の「山田錦」を作っておられるところである。広さは一反。もとは国産みの尊の家のものであって、おそらく古くは庄屋と小作の関係にあったのであろう。名義としては庄屋のものなので、小作人から「返してもらう」ことになるのだそうだ。都会の者にはわからないが、国産みの尊の家は旧家であって、この村落の山林や農地のほとんどを所有していたらしい。ここらは六甲を越えるとはいえ大阪の近郊であって、なかなか跡取りのある農家は少ない。お向かいのじいさんも、息子夫婦と暮らしてはいるが、彼等は農業を継がないので、老夫婦がリタイヤすれば、広大な農地が国産みの尊に返される事になる。ところがこちらにも即戦力としての後継者は居ない。共同農場で細々つないではいるものの、収穫には来ても手入れには来ないひとがほとんどであって、広大な農地が返ってきたときの解決策にはならぬ。だからまずは一反、これをまともに運営できるかどうか、出来てはじめて友を呼び、即戦力としての後継者を自ら募る事が出来るようになるのである。さて、稲刈りが終わったから即土作り・・・と思っていたら「待った」がかかった。土手の並板が外されるまではおあずけだそうである。それが撤去されて初めてgoサインが出る。こういう暗黙のやり取りが農村には数多い。

Posted: 日 - 10月 19, 2008 at 12:08 午前          


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